太陽光発電という商材には、性能や価格とは別のところで、長く消費者を悩ませてきた問題があります。強引な訪問販売や、相場からかけ離れた金額での契約といったトラブルのイメージです。設備そのものの是非より先に、誰から買うのかという不安が立ちはだかる。この構造に正面から向き合ってきたのが、戸建て向けの太陽光発電と蓄電池を専門に扱う株式会社ECODA(株式会社エコダ)の代表取締役・平間 一也氏です。
情報を知らない人が損をする。前職で見えていた構造
平間 一也氏が太陽光業界に入る前に身を置いていたのは、不動産、保険、リフォーム、古物買取といった分野でした。扱う商品はまるで違いますが、そこで繰り返し目にしたのは同じ光景だったといいます。顧客が情報を知らなさすぎるがゆえに、損をしている。売り手と買い手のあいだにある知識の落差が、そのまま金額の差になっていく構造です。
やりたいことを最短で形にしたいという思いから独立を決めた同氏が、数ある事業のなかから太陽光を選んだ理由は、意外なほど実務的でした。広告という切り口で見たときに、そこがブルーオーシャンだったからです。業界に染みついたイメージの悪さと、市場としてのニッチさ。多くの事業者が敬遠する条件を、同氏は逆に可能性として捉えました。
広告を出した結果、詐欺を疑われた創業期
株式会社ECODA(エコダ)の創業期に最も苦労したのは、資金でも人材でもなかったと平間 一也氏は振り返ります。当時、この業界で広告を打っている事業者がほとんど存在しなかったため、正規の商品を正規の価格で案内しているにもかかわらず、詐欺ではないかと疑われてしまったのです。
訪問販売が当たり前とされてきた市場において、訪問営業も押し売りも行わないという方針は、当初は信用の裏づけになりませんでした。転機が訪れたのは、広告そのものが世間に認知され始めてからです。同氏は、忘れられない失敗から学んだこととして、目先の利益ではなくコンプライアンスを重視し、会社を守るために行動することを挙げています。
見積書のどこを見れば、業者の質が見えるのか
では、消費者はどうすれば信頼できる事業者を見分けられるのでしょうか。平間 一也氏が挙げる判断材料は、きわめて具体的です。
まず見積書です。設置する商材の部品名まで細かく記載されているかどうか。仮に見積書に書かれていなくても、部品の一覧を求めればすぐに提示できるかどうか。ここに事業者の姿勢が表れるといいます。総額だけが大きく書かれ、内訳が曖昧な書類は、それ自体が判断材料になるという指摘です。
製品選びについても、価格だけで決めることの危うさを同氏は指摘します。安いパネルと良いパネルの違いは、発電量、劣化率、そして保証の三点に集約される。初期費用の数十万円の差が、二十年という運用期間のなかでどう反転するのかを見なければ、正しい比較にはならないという考え方です。
差が出るのは、引き渡した後に見えない部分
施工の品質については、さらに率直です。価格の安い事業者は職人の質が低い場合が多く、設置ミスによるエラー、接続ミスによる機器の破損、さらには現場への遅刻といった問題が起きやすい。屋根に穴を開ける工事である以上、施工の巧拙は雨漏りや発電量の損失として、数年後に持ち主へ返ってきます。
初期費用がかからないプランについても、注意点を挙げています。十年から二十年におよぶ長期契約が一般的で、途中解約には違約金が発生する場合がある。設備の所有者は自分ではないため、屋根の修繕や建て替え、住宅の売却といった場面で事業者との調整が必要になることもある。無料という言葉の裏にある拘束を理解したうえで選ぶべきだ、という立場です。
適正な価格を伝えることが、業界への回答になる
株式会社ECODAは、現地相談から提案、補助金や電力会社への申請、施工管理、その後のフォローまでを専任担当者が一貫して担う体制をとっています。経済効果が見込めないと判断した場合には提案自体を行わないという方針も掲げており、屋根の形状によっては穴を開けない施工に対応できる職人とも提携しています。施工に不備があった場合の五年保証と、機種によっては最長二十年の保証も用意されています。
同社の施工実績は累計3,000件を超え、2024年には年間1,800件に達しました。補助金の申請代行は2,000件以上、Googleの口コミ評価は4.6。ニチコン株式会社からは家庭用蓄電システムの販売実績第一位として感謝状を受けています(2023年12月時点、ニチコン調べ)。
平間 一也氏が最終的に実現したいと語るのは、太陽光や蓄電池が当たり前の設備として受け入れられ、広告を通じて適正な価格で流通する状態です。訪問販売によって高い金額を払ってしまう人が今も少なくないなかで、自分たちにできるのは適正な価格を伝えることだけだ、と。社員に向けて掲げる行動基準も、目先の利益に流されず、顧客に適正な価格と適正な商品を届けるという一文に集約されています。
